読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



猫の文学館

第1巻 世界は今、猫のものになる
第2巻 この世界の境界を越える猫
……という、シリーズ2冊が刊行されています。
アンソロジー、つまり異なる作者による作品を集めた文学集です。
表紙はヒグチユウコさんのイラストで飾られています。

猫好き読者は、猫のいるその風景を楽しめます。
猫は分からなくても読書好きなら、素晴らしい作家たちの文章自体からテーマを読み、猫を描くことの面白さを発見できるでしょう。作家それぞれの人となりも感じられます。
第2巻では特に、“こちら”から“あちら”の世界へ行ってしまう猫さんたちのお話が集められています。

このレビューを書いている私のひざの上でも、いま愛猫が丸まって眠りこけておりますが、今回の図書に名を連ねる日本を代表する作家たちのひざも、同様に猫様たちの定位置となっていたのでしょうか。
きっと邪魔なのに憎めない、そういう姿勢そのままの、優しい眼差しで猫たちを眺め描かれたであろう色とりどりの物語やエッセイ、2巻合計82編が収録されています。

和田博文・編

薦めたい学年:中学生以上
物語・第1巻397ページ、第2巻383ページ


      

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