読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



王さまライオンのケーキ

王様ライオンの食事会に初めてお呼ばれしたアリは、一人緊張していたが、王様が手渡したホールケーキがゾウ、カバ、ゴリラ…と渡るうちに、半分、また半分と欲張って切り分けられ、彼のお皿で粉々になってしまったことで、さらにいたたまれない気持ちになる。
そこで、アリが自慢のお手製ケーキを焼いて持参することを王に約束すると、意地っ張りな動物たちが今度は、倍、そのまた倍と数を競いはじめた。
翌日、自らの首を絞めるほどの数を宣言してしまい苦労する彼らをよそに、アリがたった1個運んだ小さなケーキは、王様に喜ばれ、はんぶんこして食べられたのであった。

以前紹介しました『1つぶのおこめ―さんすうのむかしばなし』に同じく、“倍”や“半分”といったイメージを目で確認できる絵本です。 謙虚であることの大事さを謳っている点でも似ていますね。

マシュー=マケリゴット・作
野口絵美・訳
(原題:The Lion's Share)

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:8分


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