読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



感想文で「あらすじ」

前回の投稿『古道具 ほんなら堂』と今回の『におい山脈』に目を通してくださった中には、「読書感想文にあらすじを盛りこんだの?」と驚かれる方から、「あらすじで字数をかせぐなんてズルイ!」のような感想をもたれる方までおられるかもしれません。

そうです、当室では読書感想文の早い段階であらすじを記すことを、半ば義務付けております。 ただし、字数かせぎではありません。 読書感想文は、たしかに「感想文」ですが、あらすじが前提として共有されることがあって初めて、感想も他者に伝わるものとなるのではないでしょうか。

作文するという行為は、日記つけとは違い、常に不特定多数の目に触れる意識のもとで、世間に通用するものとして、行われなければ意味がないでしょう。 発想・着眼は自由ですが、図書の紹介と感想のどちらの面でも、論理的に仕上げることが必須です。 各種作文課題にあたる貴重な機会が、学校を飛び越えた外の世界で通用する文章能力を養う契機として世間でも捉え直されるようになることを切に願いつつ、今年も当室は感想文に頭を抱えるこどもたちを支えていくことになります。


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