読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



東京は海のそこ

運動会当日、少年は徒競走で1位になるなどの活躍を見せたが、急な発熱に倒れてしまい、その後は保健室のベッドで横になりながら、友だちの楽しそうにしている様子を耳にし、雲の流れる青空を眺めるだけだった。
目を閉じると、皆の声は泡のように消え、少年は海の底、東京のような街並みと動きを見せる不思議な海の底へと沈んでいった。
漂ったり泳いだりの止まない世界で、さまざまな色と特徴を持った魚たちの流れに身をまかせていた少年は、何か壮大なものを感じて投げ出され、目を覚ます。海のように碧暗い東京の夜の底で。

さのてつじ・作
※字のない絵本です

薦めたい学年:1年生~3年生


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