運動会当日、少年は徒競走で1位になるなどの活躍を見せたが、急な発熱に倒れてしまい、その後は保健室のベッドで横になりながら、友だちの楽しそうにしている様子を耳にし、雲の流れる青空を眺めるだけだった。
目を閉じると、皆の声は泡のように消え、少年は海の底、東京のような街並みと動きを見せる不思議な海の底へと沈んでいった。
漂ったり泳いだりの止まない世界で、さまざまな色と特徴を持った魚たちの流れに身をまかせていた少年は、何か壮大なものを感じて投げ出され、目を覚ます。海のように碧暗い東京の夜の底で。
さのてつじ・作
※字のない絵本です
薦めたい学年:1年生~3年生
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