読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



そうじきのつゆやすみ

梅雨の中休みのよく晴れた朝、お母さんが気合十分で掛けようとした掃除機が作動しなかったのは、釣りに行きたがったそれが、紙パックに釣り道具を忍ばせていたためだった。
意思をもつ掃除機に動揺しながらも、その希望通り磯釣りに出かけた家族は、いくつかの想い出をつくり家路についたが、一方で彼がふつうの掃除機に戻ってしまう時が来るのを悲しんだ。
それに対し「たのしいことのつぎは、いやなことが。いやなことのつぎには、たのしいことがまってるんです。」と覚悟を語った掃除機は、海の匂いと記念の品を残して、いつもの姿に落ち着いたのだった。

話をコロコロ変えながら進んでいく印象ですが、飽きやすい子、短いお話から長編にステップアップする前段階にあるこどもたちには、それも良いかもしれません。
このお話自体は私には少し退屈でしたが、テーマとする時期を変えながらシリーズ作品がいくつか刊行されていますので、多読用とするにはいいかもしれません。

村上しいこ・文
長谷川義史・絵

薦めたい学年:2年生~3年生半ば


     

     

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