梅雨の中休みのよく晴れた朝、お母さんが気合十分で掛けようとした掃除機が作動しなかったのは、釣りに行きたがったそれが、紙パックに釣り道具を忍ばせていたためだった。
意思をもつ掃除機に動揺しながらも、その希望通り磯釣りに出かけた家族は、いくつかの想い出をつくり家路についたが、一方で彼がふつうの掃除機に戻ってしまう時が来るのを悲しんだ。
それに対し「たのしいことのつぎは、いやなことが。いやなことのつぎには、たのしいことがまってるんです。」と覚悟を語った掃除機は、海の匂いと記念の品を残して、いつもの姿に落ち着いたのだった。
話をコロコロ変えながら進んでいく印象ですが、飽きやすい子、短いお話から長編にステップアップする前段階にあるこどもたちには、それも良いかもしれません。
このお話自体は私には少し退屈でしたが、テーマとする時期を変えながらシリーズ作品がいくつか刊行されていますので、多読用とするにはいいかもしれません。
村上しいこ・文
長谷川義史・絵
薦めたい学年:2年生~3年生半ば
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